第1節 太原市
太原市は2500年の歴史を持つ大きな都なので古い民家が残っておれば門墩が有ると期待して、ホテルの観光案内で「市内の何処へ行ったら門墩が在る?」と聞きました。
店員は「以前は沢山あったが、現在は市内には無いヨ。」と返事。
ホテルの前でタクシーを拾い「古い家の残っている所へ行って。」
タクシー運転手「サアー、文廟の付近かナ??」と言ってスタート。
画像1:文廟の門内側 (画像をクリックして 大きくなりますヨ)
画像2:文廟内の抱鼓型門墩
文廟の門の傍にあった一組の門墩の左側です。
文廟の物か、他所から持ち込まれたものか判りません。
太鼓を支える鼓座が珍しい瓦の型をしています。彫刻は陝西省山西省
地方に多い浅い平彫りです。
画像3:文廟巷20号の門
画像4:文廟巷20号の箱子型有獅子門墩
文革で傷められたのか破損の激しい門墩です。表面には模様が
線彫りされていますが、見て取れません。
市内で同じ箱子型門墩を5組見つけました。内3組は上に獅子を乗せ
ていました。
画像5:倉河園23号の箱子型を備えた門
玄中寺(浄土宗開祖の名刹:北魏472年創建)が市西南郊外の山中に在ります。
この寺で二組の獅子型門墩を見ました。
画像1:玄中寺山門
この門は門墩でなく門枕石を使っています。
門の棟木に大明萬歴三十三年(1605年)と明記されています。
画像2:玄中寺脇門
ここも門枕石が使われています。
画像3:玄中寺内解脱三昧門(撮影:梶村美喜子さん)
画像4:解脱三昧門の獅子型門墩(撮影:梶村美喜子さん)
(高:80cm 巾:25cm 奥行65cm)
画像5:玄中寺境内に収蔵されている獅子型門墩(撮影:梶村美喜子さん)
解脱三昧門のとは雰囲気が違います。
(全高:72cm 巾:23cm 奥行60cm)
春秋時代の晋国(BC1106~BC376)の始祖唐叔虞を祀る晋祠は太原市西南25km郊外にあります。創建時期は不明です。
ここに珍しい型の抱鼓型門墩が在りました。
画像1:晋祠内の唐叔虞祠(出典:中国・晋祠 山西人民出版社)
。
画像2:唐叔虞祠の抱鼓型門墩(撮影:梶村美喜子さん)
太鼓を支える鼓座が大きな写実的な蓮の葉に作られた珍しいものです。
画像3:景清門 (出典:中国・晋祠 山西人民出版社)
元代建設で門枕石を使用しています。
画像4:晋渓書院の門 (出典:中国・晋祠 山西人民出版社)
創建は定かでないがこの門は近年に修復再建されました。
門枕石を使用しています。
画像5:関帝廟の門 (出典:中国・晋祠 山西人民出版社)
清朝乾隆帝六十年1795年に拡張された廟の門です。
門枕石を使用しています。
第1節 太原市 終